供給を止めない!移管金型の重要性

お疲れ様でございます。皆様いかがお過ごしでしょうか

約2ヵ月ぶりの登場です。

往生際の悪い暑さもさすがに鳴りを潜め、ようやくひんやりとした

私好みの気温となりました。朝晩は冷え込む日も増えたので体調を

崩しやすい季節でもあります。体調管理には引き続き気を付けていきましょう。

弊社の稼働状況ですが、決して好調という事ではありませんが

すごく悪いという事でもない。どちらかと言えば少し悪い

といった所でしょうか。

周辺では金曜日を帰休としている業者さんもいるとの話を

聞きます。世の中的には景気がかなり悪い中でいうとまだ

恵まれている方なのかもしれません。

引き続き新規開拓に力を入れて不況にも負けない町工場を目指して

進化していきたいと思います。

さて、本日は移管金型について少し書いていきたいと思います。

「移管金型」とは文字通りA社で成形していた製品が何かしらの

理由で成形を継続する事ができなくなりB社に移動された金型の事を指します。

弊社でも以前から移管金型を受け入れており不定期で依頼をいただく事が

ありますが、ここ1~2年程この金型移管の依頼が増えてきているように感じます。

移管の理由を聞くと廃業、事業再編、国内回帰など様々ですがその根本には

深刻な人手不足が理由としてあるのではないかと思います。

弊社の様な成形専業の企業も廃業が多く、対応できるところが本当に減ってきている

と聞きます。これだけを聞くと日本の衰退の一端を見ているようで気持ちが塞ぐ

思いがしますが、翻ってプラスに転換すると弊社にとっては競争相手が減って、

徐々に優位性が増していると考える事もできます。

金型自体の価値を考えてみましょう。成形をしていた企業が無くなっても、

その金型から生まれる製品の需要が無くなるとは限りません。このままモールダーが

減り続けるとその製品を欲しているユーザに対して供給が滞る。そんな由々しき事態が

全国各地で起こる可能性も否定できません。

そんな事から弊社の様な、なんとか生き残っているモールダーにとって移管金型の

受け入れは「供給を止めない」という点においてもはや責務に近い事案なのではないかと

しばしば考えることもあります。

しかし、弊社でも「移管金型どんな案件でも受け入れます!」と軽々に宣言するわけにも

いきません。

射出成形品は得てして数十年前の単価をそのまま引き継ぎ、現在のコストと見合わない

単価で供給され続けている事が珍しくありません。また、保有設備で成形可能かどうか、

材料の手配の問題など、金型の移動だけをすれば済むという話でもありません。

そうした場合でもなんとか弊社内で受け入れる手立てはないか、それが無理なら

単価UPはどの程度許容できるのか等の交渉も必要になってくるかと思います。

また、移管金型の受け入れは弊社の様な零細町工場にとって生き残りをかける

重要なピースになりえると考えます。新規で金型起工から。という案件は年に

数件。新規案件だけで業績を伸ばそうとしてもなかなか厳しい側面もあります。

しかし、移管案件を含めたらどうでしょうか。全国には行き場を失いつつある

金型が数多存在するでしょう。そうした迷い子を受け入れていく事で主要顧客に

偏りがちな売り上げを少しでも分散して受注する事ができるのではないでしょうか。

一つの仕事は決して大きくはないかもしれないけれど、それを集めたらいつか

大きな柱となって自社を支えてくれる。そんな風に考えています。

さて、少し長くなりましたがここでお伝えしたかった事はただ一つ

金型移管の案件がありましたらお気軽にご相談ください!という事です。

可能な限り協力いたします。

まだ見ぬ迷い子との出会いを期待しつつ今回はこの辺で失礼いたします。

それではまた次回。

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